アディーレ法律事務所(本部:東京都豊島区、代表弁護士:鈴木淳巳、以下「アディーレ」)は、2026年6月23日、厚生労働省に対し「B型肝炎訴訟の請求期限の延長及び周知強化に関する要望書」を提出し、意見交換をしてまいりました。あわせて同日、厚生労働省記者会見室にて記者会見を実施し、B型肝炎ウイルス感染被害者の救済機会が確実に得られるよう、制度周知の実効性向上に向けたアディーレの考えを説明いたしました。当日は当事務所の弁護士だけでなく、B型肝炎ウイルス感染被害者ご本人も同席し、期限延長へ向けた早期の対応と救済を求める切実な声を届けました。

■要望書提出の背景
B型肝炎訴訟は、国が実施した集団予防接種等に起因してB型肝炎ウイルスに持続感染した方々が、国に対する訴訟を通じて給付金の支給を受けることで救済を図る手続であり、国の責任を前提とするものです。その請求期限(訴訟を提起すべき期限)は、2027年3月31日とされています。
しかし、アディーレが実施した「B型肝炎訴訟の給付金制度に関する実態調査」において、制度の周知不足や請求期限の認識不足が依然として広く存在し、本来救済されるべき多くの被害者が、救済を受ける上で看過し難い障壁を抱えている実態が確認されたことから、請求期限の延長へ向けた早期の対応と、情報周知の強化を要望しました。
アンケート実態調査「B型肝炎給付金の実態調査報告〜制度を知ったきっかけ、請求までの期間、期限延長への意識を深掘り〜」
https://www.official.adire.jp/pressroom/news/20260624/
■要望書の内容
国に対して当事務所が要望した事項は、主として以下のとおりです。
・請求期限(2027年3月31日)の延長
・国による広報活動の抜本的強化
・医療機関、健診機関、保健所等と連携した周知
・献血関連窓口における情報提供
・自治体広報誌及び自治体ホームページを活用した継続的な周知
・肝炎ウイルス検査の受検者に対する案内
・遺族を含めた対象となり得る方への周知強化
当事務所は、B型肝炎ウイルス検査や肝炎対策事業とB型肝炎訴訟の周知を有機的に連携させることで、潜在的な対象者へ適切な情報が確実に届く仕組みの構築について検討するよう要望しました。あわせて、周知の具体的な取組を「点」ではなく「仕組み」として継続的に展開することを求めました。
■記者会見での説明
記者会見では、当事務所が実施した制度認知に関する調査結果を踏まえ、特に次の点を強調しました。
1)制度を知るきっかけが「弁護士事務所の広告」に偏っている
調査では、B型肝炎訴訟の給付金制度を「知ったきっかけ」として「弁護士事務所の広告」と回答した方が83.6%である一方、「行政(国・自治体)の広報」は4.6%にとどまりました。
2)請求期限を「知らなかった」人が一定割合存在する
給付金制度に請求期限があることを「知らなかった」と回答した方は35.8%でした。期限情報が届いていない場合、制度を知っていても請求機会を逃してしまう可能性があり、救済制度としての機能が十分に発揮されないことにつながり得るため、周知の強化が不可欠であると説明しました。
3)感染判明の契機が「健診・検査・医療機関」に集中しており、現場での案内が重要
感染が分かった契機として「健康診断・公的検査・献血」(46.7%)および「医療機関の受診」(38.0%)が大きな割合を占めました。この結果から、国・行政が制度周知を行う際には、医療・健診の現場を通じた案内が重要であると説明しました。
<記者会見に登壇した被害者ご本人>

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記者会見に登壇した被害者ご本人からは、自身が長年B型肝炎由来の疾患に苦しんできた経験、そして「国からのアナウンスはなく、民間の広告を見るまで制度自体を知らなかった。同じように今も期限を知らずに苦しんでいる潜在的な被害者のために、期限を延長してほしい」という、当事者ならではの切実なメッセージが報道陣に向けて語られました。
今回の要望書提出および意見交換を通じて、厚生労働省が「被害者の救済の方向を向いている」こと、また、施策の歩みを止めることなく被害者の救済に向けて力を尽くす方針であることを確認しました。アディーレとしても、B型肝炎訴訟が適切な被害者救済を実現するための制度であるとの考えのもと、被害者救済の実効性向上に向けた各種の取組を継続してまいります。
【アディーレ法律事務所について】
法人名称:弁護士法人AdIre法律事務所(第一東京弁護士会所属)
代表弁護士:鈴木淳巳(愛知県弁護士会所属)
本店所在地:〒170-6033 東京都豊島区東池袋三丁目1番1号 サンシャイン60
URL:https://www.official.adire.jp/
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